3.17.2016

フォームと身体への負荷を考える

鞭の練習、特にマルティプルをやってると結構疲れますね。
特に手首から肘の間とか攣りそうです。きつい。
疲れるのは当然としても身体に偏った負担が掛かっていると最悪、身体を痛めてしまう。
以前は「鞭が変わると振り方も変わるかも」と考えていましたが今は、「鞭の重量や長さ、種類によってフォームや身体の使い方を変えていく必要がある」と考えています。
現時点で自分がフォームと身体への負荷に関して感じているのは

特定のフォームをどんな鞭にも通用する基本・基準と定義するのは無理がある
 ・身体をコンパクトに使うと、鞭を鳴らす時に身体に余裕や遊びがあるので身体への負荷は減らせる。鞭を軌道に乗せるのが最初は難しい。
・身体を大きく使うと見栄えがあるので、凄い事してるように見える、見せる事が出来る。鞭を軌道に乗せやすい反面、身体への部分的な負荷は増える。

と自分は感じています。自分自身、インディウィップや重い鞭ばかり振っていて鞭の扱い方がかなり偏っていたので所謂「日本国内で教えられている基本のフォーム」で練習し直した時期がありました。が、やればやるほど疑問が増えたのでプロのウィップクラッカー達に相談しました。
彼等からのアドバイスに加えて自分なりにですが試行錯誤して現時点で感じている事は中題の通りです。
特定のフォームをどんな鞭にも通用する基本・基準と定義するのは無理がある
 

では具体的に、鞭やクラッキングの種類に対するフォームの違いとは
例えばキャトルマンズ・クラック。
腕を真っ直ぐ伸ばし切って鞭を振り上げるフォームがあります。
「腕を真っ直ぐ伸ばして鞭を振り上げる」理由・効果は、
・手先の力では無く腕全体を振る事でクラッキングの感覚を掴める
・鞭(腕)を振る可動幅が大きいので鞭の軌道を正確に確保できる

・肩を支点にして鞭を振る事、を覚えられる


私もブルウィップを振る時はこの方法でも振りますが、これをブルウィップとストックウィップ、両方での基本のフォームとするのは難しい。
何故ならストックウィップはキーパー部分の関節で鞭が「折れる」ので腕を真っ直ぐ伸ばし切って腕を固定するとキーパー部分で衝撃が発生してしまう。



重い鞭を振っていると肩への負荷を実感しますが、軽い鞭だとその負荷を実感し辛い。「日本国内で教えられている基本のフォーム」で軽い鞭を振る。確かに身体への負荷は少なく感じますが、長いスパンで考えると本人が実感しないまま身体を痛めてしまう原因にならないだろうか。
鞭を振り上げる時は、肘を多少曲げる方が鞭の制動は楽です。


次にスローフィギュア・エイト。


・フォワードに降る時は「腕を真っ直ぐ振り上げてから」、クラック
・バックワードで「肘を曲げた状態から」、クラック

後半。なぜバックワードの時は腕を真っ直ぐ伸ばして振り上げないのかな、と。
理由があって肘を伸ばさないとしたら、その理由は。
・身体の構造上、厳しい(肩が硬い)
・鞭の勢いが十分に付いているので、バックワードで腕を伸ばすと鞭の制動が難しい

だとしたら、鞭の勢いや軌道が確保されていれば、腕を伸ばし切るフォームは必要ない?
それはフォワードに振る時にも当てはまらないんだろうか?


鞭を振り上げる時の腕の動作の違いは、それぞれにメリット・デメリットがあり鞭の種類やクラッキングの用途、もしくは演出で使い分けるのかなと考えています。
そしてその身体の使い分けの必要性が有るのは鞭の種類問わず、です。


「身体に部分的な負荷がなるべく掛からないように鞭が振れる状態」を基準に必要なフォームを作る方が上達への練習効率も上がるし怪我も減らせるんじゃないかなと感じています。

Satoru