ストックウィップのユニットを変更しました。
構成自体は今まで通りで、コア/キーパー兼ベリー/ダクトテープボルスター/オーバーレイの4レイヤー。
より細くソリッドに作る為に、初期のアイデアを再利用しています。
当時は自分の技術と経験不足で活かせなかったアイデアですが今は活かせる。こう言うのちょっと嬉しい。これで核の部分は自分オリジナルになりました。
初期の鞭と比べると構造があちこち変更されています。例えばコアにボールチェーンやケーブルなど、重く硬い素材を使用していた事もあったのですが今は使用していません。
一時期はフライフィッシング用のラインも試したのですがこれも今は使わず。ソングの素材はパラコードとダクトテープのみです。
グリップエンドには革を巻いてます。これは太さの調整とタークスヘッドを編みやすいので継続しています。
アモルファス系の素材に替えても面白いかもしれません。例えばジャグリングのクラブのノブに使われているパーツを使えばスイングがしやすくなるのでよりクラッキングの表現が増えるかもしれない。
最近はパラコード鞭の構造でベリーについて考えています。市販されているナイロン鞭のベリーの構造はおおまかに2種類。
・きっちり編んでいる
・パラコード数十本を束ねただけの状態
これは一概に、どちらに優劣があるとは言えないかなと思います。良し悪しよりもナイロン鞭をどう位置づけているのかによると、自分は考えています。
先ずきっちり編むタイプのベリー
メリット
・強度も出せて硬さも出せる。
・内部構造も確り編んでいるので雰囲気が革の鞭っぽい。
デメリット
・素材も製作時間もコストが掛かる。
一方でパラコード数十本を束ねただけのベリー
メリット
・ぶっちゃけ出来上がり状態の使用感はそんなに変わらない。
・製造コストを大幅にカット出来る。
デメリット
・長く使用しているとオーバーレイが歪みやすい、定期的にローリング等のメンテが必要になる。
パラコードを束ねただけのベリーだとふかふかしていて、そのままでは鞭を振った感じがスカスカしてしまう。
そうならない様にビニールテープやダクトテープをガチガチに巻いて固める。ぶっちゃけ、自分はそうやって作られた鞭を振っていてそんなに違和感は感じません。ただし長く使っていてオーバーレイが歪んで来る場合はメンテが必要になると思います。
パラコードの鞭は丈夫ですが革の様に永く使う為のコツって特に無い。勿論、アスファルトや砂利の上でばかり使用しないとか、汚れをきちんと落とすとか、鞭をキチキチに巻いて保管しないとか有りますよ。それとは別に、
ナイロン自体が紫外線で劣化して固くなっていくので革の様にオイルを入れてメンテナンスが出来ない。(ワックス処理されてるナイロン鞭は、されてない鞭よりずっと耐久性はあると思います。)
バンバン使う、と言う前提で考えるとナイロン鞭にはある程度の耐用年数が見えてくるので使用目的によっては、ベリーを編まずにパラコードを束ねた状態の鞭はローコストで購入出来るし、選択肢の一つではあるな、と自分は考えています。
自分が作る鞭はきっちりベリーも編みます。その方が作っていて完成した時に”鞭っぽい”。実際の所、気分の問題なのかも知れません。ただし一度確り作れば、使い続けてもオーバーレイの歪みは極力少なくなる、はず。
今回はハンドル直径とバットを太くし過ぎて7 lead 6 biteでは編みきれず・・6 lead 5 biteで編みました。これが ”パラコード故の制限” ですね。
編み上がりの直径をイメージしないとタークスヘッドの種類が適応しないのです。
Satoru