もちろん間違いはあるかと思います。ご指摘等頂けますと大変に幸いです。
スネークウィップを製作して改めて学んだ事は鞭の長さと重量バランスの関係。
ナイロンもしくは革でもスネークウィップにはウェイトが積まれている事が多いです。ショットロードとかショットバッグと言われる、鉛の粉を革や布で包みウェイトとして鞭のソングに積んでいます。
ナイロン鞭の場合はボールチェーンや電源ケーブルなどが多く使われているのかなと思います。
このウェイト、”何故使うのか”、ここから今回のスネークウィップ製作はスタート。
・コア
海外のナイロン鞭は総じてボールチェーンをコアに使うケースが多く、振った感じは実際の所、重いです。自分はカンガルーレザー製の 、しかも重めの鞭が好きですがそれでも何かうまく説明出来ない重さがある。これは重量バランスに関係して来るのではないかと。
そこで金属は使わず、ちょっとだけ重くする、ぐらいで設計します。
普段はフォールとして使用するパーツをコアに使用。更に今回はハンドループを連結させて1stベリーにします。
1stベリーで12本編み。ストランド・ドロップの位置を通常とは違うシーケンスに設定しているのでテーパーがきつめです。
先ず、重いコアの必要性とメリットを考える。
スネークに限らずですが、短い鞭を重く製作したら
「振りにくい、力振りになってしまう、だから軽くするべき!」
と思いませんか?
自分は最初そう思いました。実際に日本国内では ”軽い重量” が振りやすい、良い鞭の条件のひとつになっていると言っても過言では無いと思います。
私も国内のスポーツウィップ・インストラクターやプロのウィップ・パフォーマーから「海外製の様な重い鞭は駄目!日本製の、軽くて扱いやすい、良い鞭を使いましょう!」と説明されています。
ここで先述の ”何故スネークの様な短い鞭にウェイトを積むのか” と言う話。
ウェイトを積むのは、鞭の威力を出し易くする方法としてはシンプルで確実。
軽い鞭は速度も上がりやすい反面、失速しやすい。これは革とナイロンを比較しても分かりやすい。
鞭は、振り上げて振る事でループが出来て、ループの形から鞭が開放されながら加速。鞭の先端に向けて速度は上がりクラッカーで最速になりクラック。
鞭をループから開放させながら加速させ、クラックさせる。
これがクラッキングの原理で鞭の使用方法である以上は
短い鞭で、クラッカーの先まで失速させずに十分な速度で走らせる為には専用の方法が必要になる。
パワーで「ブンッ」と振る?それもひとつの方法ですが今は鞭の構造で考えたい。
例えば失速させずに十分な加速と速度維持の為に、
・重量(質量)をつける
・鞭のテーパーをきつくする
ただし鞭を振るのは人間なので、人の筋力で無理なく振れる範囲の重さに調整する必要がある訳ですよね。
どんなに加速・威力・クラック音が出せるからと言って人が手に負えない重さでは仕方がない。
このバランスを取る為に、スネークにはウェイトを積むのかなと。
そしてそのウェイトの具合、バランスがウィップメーカーの個性なのかなと。人によっては癖と表現されるのかも知れません。
今回は金属は使わず、ちょっと重めでクラックさせやすい、でもナイロンなので基本は軽く。そんな構想です。
Satoru