3.08.2020

ストックウィップ アップデート 2.0


前回はストックウィップの構造で、新しい方法を学ぶ事が目的でした。先ず新しい方法を学んで、出来るようにする。
今回は自分の方法を改めてアップデートしました。
・これからナイロン鞭(パラコード鞭)を編もうとしてる人
・編み方で行き詰まってる人
・新しい技術やアイディアを知りたい人
は、ニックの動画をチェックしましょー。

■Nick's Whip Shop の動画
https://youtu.be/ifJqW4J0llk

現時点での、自分のストックウィップの構造は以下の通りです。
・パラコード / アトウッド
・パラコードにはスチームアイロンを掛ける
・キーパー / 5本編み
・ベリー / 8本編み(コア、ストランド2本)
・ベリーの長さは鞭全長の1/3
・ボルスター / ダクトテープ
・オーバーレイ / 10本編み
・ストランドドロップは1本ずつ
・奇数編みは10cm
・ドロップしたストランドをバインディング 
・先端はツイスト / ストランド4本
・クラッカー / ポリプロピレン

パラコード / アトウッド
現時点ではアトウッドのパラコードを使用しています。
日本国内ではバリエーション豊富で購入しやすいメーカーだと思います。


パラコードにはスチームアイロンを掛ける
・最後にパラフィン処理する場合は必要ないです 
・アイロンを掛けるとストランドの長さは5%ほど縮みます。
・1番長いストランド2本、それぞれの先端50cm程はアイロンを掛けません
パラコードへのアイロン掛け。これはプロのウィップメーカーに話してもあまり反応は良くないです。
私はなるべくストランドをフラットにしたいのでアイロンを掛けてます。
ストランドの伸縮で鞭が歪んでしまう事を防げるのです。
※1番長いストランド2本は最後にツイスト処理します。5%ほど縮んだストランドは差し込めないぐらい縮んでいるので、1番長いストランド2本の両端、つまり4箇所はアイロン掛けません。


キーパー / 5本編み

ストランド5本を編んでキーパーにします。
私の場合は左右両端のストランドをそれぞれ中心へ向かって編んでいます。
詳しくはこちらの記事を参考にどうぞ。


ベリー / 8本編み(コア、ストランド2本)

5本のストランドから2本をドロップし、8本で連結。
8−7−6−5−4と1本づつドロップしてテーパーを付けています。
私はベリーでも、ドロップしたストランドはコアに這わせています。
(外側へは出さない)


最も力が掛かるネック部分はダクトテープを貼りバインディングします。


ベリーの長さは鞭全長の1/3
現在はベリーの長さは鞭全長の1/3まで編んでいます。
ベリーは8本編みからスタートし4本編みで終わらせます。
ベリー4本編みの上のレイヤーはオーバーレイ8本編みです。
オーバーレイ8本編みの長さとは、概ね鞭全長の1/3です。 


ボルスター / ダクトテープ

ベリーにダクトテープを縦に貼り、指でつまむ程度のテンションでバインディングします。 これはベリーへの効果として
・なるべくレイヤー表面をフラットにする
・ほどほどの弾性を持たせる
・ほどほどの重量を持たせる
・オーバーレイのストランドドロップを固定させる
があります。

オーバーレイ / 10本編み
アトウッドのパラコードを使い、ストックウィップを編む
この前提ならオーバーレイ10編みにしています。
ストックウィップでも、ロスコ製のパラコードを使うなら12本編みで、もっと細く細かいテーパーを付けられます。


ストランドドロップは1本づつ
10本から4本までストランドドロップは1度に1本です。
ロスコのパラコードを使う時は1度に2本、表と裏で同時に落としてます。


奇数編みは10cm

自分の鞭の弱点は、奇数編みの部分は強度が落ちる事です。 
極端に弱い訳では無いんですが、どうしても編み目のパターンで1本だけ長い編み目になり、そこが弱点になりがちです。特に7と5。
なので7本編みと5本編みは強いテンションを掛けて編んでいます。
かつ、奇数編みはあくまで前後の編み数を繋ぐ事だけが目的なので、鞭の全長に関わらず、奇数編みの部分は10cmしか編んでいません。
オーバーレイ奇数編みの長さとは、ドロップしたストランドをベリーや下層レイヤーに這わせてバインディングする長さ、です。

ドロップしたストランドをバインディング

・最後にパラフィン処理する場合は必要ないです 
・これをやると鞭のカーブは若干硬くなります
ドロップしたストランドは10cm、ベリー若しくは下層レイヤーに這わせます。
ドロップ直後は6回、きっちりベリーor下層レイヤーに巻き付けてバインディングします。更に残りのドロップしたストランドは指でつまむ程度のテンションでベリーor下層レイヤーへ巻いて固定します。
これもプロのウィップメーカーに話しても、あまり反応は良くないです。
私の場合はパラフィン処理をしたくないが為に、結構遠回りと言うか面倒な事やってると思います。

先端はツイスト / ストランド4本

ストランドを刺しているので実質4本でのツイストです。
直前まで4本編みをしているので、重量や直径のテーパー(サイズダウン)と言う意味では、この構造には効果がありません。 寧ろ、ちょっとトップヘビーになります。
私が最優先しているのは耐久性なので、4本のツイストにしていますが、
鞭先端まで美しくテーパーを付けるならツイストでも4−3−2とストランドを減らす方が良いです。
以前は6本や4本のフォールヒッチも編んでいましたが、現在はツイストにしています。これは単なる好みですね。

クラッカー / ポリプロピレン

クラッカー素材は
ユタカ  ククリナPP
を使っています。ホームセンターで買えます。
適度な硬さと柔らかさが有り、絡みづらく耐久性も高いです。
5年ぐらい前から使用しています。いろいろ素材を試していますが現時点ではこれが一番好きですね。

誰かの参考になれば幸いです。

Satoru